錬成
— ぶっだ (@buddha0123) 2017年4月12日
昨日は夜、友人のH氏と会った。
H 「すまん、本当に久しぶりになっちまった。
鋼の13連勤術師だった」
私 「それはお疲れ様。
有給の錬成はしなかったのか?」
H 「しようとしたさ!
だが、それは禁忌だったようだ・・・
代償として俺の心と休暇はあちら側に持っていかれた」
私 「知り合いに国家連勤術師がいるが、彼らはもっと大変らしい。
毎日深夜3時とか4時まで連勤術の探究に明け暮れているそうだ」
H 「念のため聞いておくが、有給の錬成は?」
私 「もちろん禁忌だ。
錬成しようとすれば職やキャリアを持っていかれる」
H 「恐ろしい世界だ・・・」
さて、連勤術師には様々なタイプがいるらしい。
例えば、心を炎のように燃やして連勤に励む、焔の連勤術師。
雨の日には無能になるらしい。
不足しがちな鉄分をたくさん取って、貧血を防ぎながら連勤に耐える、鉄血の錬金術師。
感情を爆発させながら連勤を爆進する、紅蓮の連勤術師。
そして友人のように鋼のような体力で連勤を乗り切る、鋼の連勤術師だ。
我々は連勤術を取り巻く様々な事象を話し合った。
H 「この世界の理は等価交換だ。
人は対価なしに、何かを得ることは出来ない」
私 「そうだな」
H 「だが、この世には賢者の石というアイテムがあるらしい」
私 「賢者の・・・石?」
H 「そう、多くの人々を犠牲に作られたものだ。
これを使えば対価を払うことなく人にサビ残を・・・」
私 「やめるんだ!」
私はこの世界最大の禁忌に触れる前に、真理の扉をそっと閉じた。