座椅子との別れ

我が家の重要指定文化遺産であった座椅子が

先日お亡くなりになった。

座椅子はべたーっと地面にへばりつき、

起き上がることすらできないようだ。

ずっと横になっていたいという

持ち主の思想を反映しているのだろう。

その気持ちは痛いほどよくわかるが、

それではやはり困ったさんだ。

何とかしなくては。

 

座椅子は私にとって、とても大きな存在だ。

産業革命期から共に歴史を歩んできたし、

私の背中だけではなく、心の支えでもあった。

 

それにブログを書くときは

この座椅子に座っていることが多い。

このブログは座椅子が書いていると言っても

過言ではないだろう。

今ここで座椅子を失うわけにはいかない。

そこで私はいくつかの治療法を試してみた。

 

まずは

「どうした、お前の力はこんなものか?」

と失望の視線を向けて煽ってみる。

効果はない。

 

次に試したのは、殴る蹴るなどの暴行だ。

たが、こちらも全く効果がない様子。

やはり暴力は何も生まないんだ。

途方に暮れてしまった。

 

そこでふと、北風と太陽の話を思い出した。

そうだ、やはり北風のようなやり方では

だめなんだ。

太陽と同じ路線でいこう。

 

というわけで、座椅子は

無事ゴミの日に出されていった。

北風と太陽は、

北風のやり方にしびれを切らした太陽が

男をコートごと焼き尽くす。

たしかそんな話だったはずだ。

合ってるよね?