先日は友人のT氏と魔都 六本木へ行った。
合流点に現れたT氏は尋常ならざる
寝癖をつけていた。
私 「寝癖すごいぞ」
T 「えぇーマジで!?
これじゃあ店に入れない」
私 「まぁそんなに
気にしなくて大丈夫だと思う」
しかし、友人は寝癖が
気になったらしい。
そして水を買ってきて、
何を血迷ったか道端で頭にかけ始めた。
T 「これで寝癖は直った。
もう大丈夫だ」
私 「君は何か色々と
間違っていると思うのだが」
気にするポイントがよくわからない。
さて、この日の目的は靴屋であった。
友人は何か目当ての品があるようだ。
T 「レーシングシューズを
買おうと思っていてね。
でも取り扱っているのが
六本木の店しかなかった」
私 「何、レーシングシューズって?
足が固定されてアクセルから
離れないようにするの?」
T 「そうだ、鎖でがっちり繋がれる」
私は若干引きながら、靴屋へ行った。
靴屋へ到着。
店員 「あ、それもう取り扱いしてなくて。
人気なくて製造も終わってます」
T 「なんて事だ・・・」
私 「まぁこうなるよな」
その後、別の靴を試着していると、
店員が他の靴を持ってきた。
T 「いいですね!いくらですか?」
店員 「4万です」
我々は店を出た。
T 「クソ、あいつは俺に靴を履かせようとした!
俺はシンデレラじゃないんだぞ!」
私 「まぁシンデレラではないよな」
その後、我々は六本木ヒルズを
見に行くことにした。
私 「リッツカールトンで茶しばきにいこか」
T 「しばき倒そう」
私 「リッツカールトンのケバブも食べたい」
我々は超高級店リッツカールトンへ赴いた。
住まう場所である。
そしてそこは殺人警備ドローンが
徘徊するキルゾーンだ。
年収1000万以下のルンペンプロレタリアートは
無警告で射殺される。
あたりにはドローンがうようよいて、
我々は店に近づくことすらできなかった。
しかたがないのでリッツカールトンは諦め、
警備が緩そうな店に侵入した。
そして何気なく商品の値札を見てみた。
T 「クゥオオオオオオ!!
シュエエエェェェ!!」
私 「こんな人間の鳴き声聞くの初めてだ」
その後、奇声を聞きつけた
殺人ドローンが殺到し、
我々は命からがら逃げ帰ったのであった。