だいたい日刊 覇権村

実益のないことしか書かない 毎日21時更新予定

鋼の連勤術師

昨日は夜、友人のH氏と会った。

H 「すまん、本当に久しぶりになっちまった。

鋼の13連勤術師だった」

私 「それはお疲れ様。

有給の錬成はしなかったのか?」

H 「しようとしたさ!

だが、それは禁忌だったようだ・・・

代償として俺の心と休暇はあちら側に持っていかれた」

 

私 「知り合いに国家連勤術師がいるが、彼らはもっと大変らしい。

毎日深夜3時とか4時まで連勤術の探究に明け暮れているそうだ」

H 「念のため聞いておくが、有給の錬成は?」

私 「もちろん禁忌だ。

錬成しようとすれば職やキャリアを持っていかれる」

H 「恐ろしい世界だ・・・」

 

さて、連勤術師には様々なタイプがいるらしい。

例えば、心を炎のように燃やして連勤に励む、焔の連勤術師。

雨の日には無能になるらしい。

 

不足しがちな鉄分をたくさん取って、貧血を防ぎながら連勤に耐える、鉄血の錬金術師。

 

感情を爆発させながら連勤を爆進する、紅蓮の連勤術師。

 

そして友人のように鋼のような体力で連勤を乗り切る、鋼の連勤術師だ。

 

我々は連勤術を取り巻く様々な事象を話し合った。

H 「この世界の理は等価交換だ。

人は対価なしに、何かを得ることは出来ない」

私 「そうだな」

H 「だが、この世には賢者の石というアイテムがあるらしい」

私 「賢者の・・・石?」

H 「そう、多くの人々を犠牲に作られたものだ。

これを使えば対価を払うことなく人にサビ残を・・・」

私 「やめるんだ!」

私はこの世界最大の禁忌に触れる前に、真理の扉をそっと閉じた。