今日は久しぶりに友人のH氏と会った。
とりあえずH氏の地元で合流したが、
我々はまだ昼食を食べていない。
何はともあれまずは腹ごしらえだ。
H 「ここには何でもあるよ。
何か食べたいものはある?」
私 「おがくず」
H 「すまんな、ちょっと準備不足だったようだ・・・」
私 「ああ、次からは気をつけてくれ」
私 「それはそうと、どんな店があるの?」
H 「花屋」
私 「おいしそう!」
我々は花屋に飾られる花々を
物欲しげに眺めながら、
H氏宅へ向かった。
ところで、今日は来る時は雨だった。
なので私は傘を差していた。
H 「もう雨は止んでいるぞ。
なんでまだ傘差しているんだ?」
私 「今は傘を差していたい気分なんだ。
放っておいてくれ」
H 「そっすか」
その後は適当な食べ物を調達し、
H宅へたどり着いた。
家の中を見渡すと、プリキュアの
変身ステッキが鎮座している。
私 「プリキュアに・・・なりたいのか?」
H 「ああ、最近これを振り回すこと以外、
何も楽しみがなくてな・・・」
私 「何か悩みがあったら聞くぞ・・・」
ちなみにこのステッキ、
ボタンをポチッと押すと、
\プリキュアッ!/
という音が鳴り響く。
防犯ブザーとして最適だ。
H 「ところで、最近北海道に行きたくてな」
私 (ポチッ)
\プリキュアッ!/
H 「北海道で何をしようかと思っていて」
私 (ポチッ)
\プリキュアッ!/
H 「相づち代わりにそれ押すの止めてくれない?」
私 (ポチッ)
\プリキュアッ!/
しかし、こんなことを続けていると
人間関係に重大な問題が発生しそうだ。
私は仕方なく話を聞くことにした。
私 「で、北海道で何をしたいの?」
H 「名を残したい。
どうすればいいだろうか?」
私 「古代ギリシャに、
有名になりたかった男がいた。
その男はその方法を考えた結果、
すでに有名なものを
破壊しようと思いついたらしい。
そこでギリシャの神聖な
アルテミス神殿に火を放ち、
神殿の破壊を行ったそうだ」
H 「それで、その男はどうなった?」
私 「もちろん死刑だ。
だが、当局も男の意図を見抜いていたので、
記録抹殺刑に処した。
男の名を歴史から消すため、
文書からその名を消し、
さらに男の名を口にしただけで
死刑ということになったよ」
H 「で、そいつの名前は?」
私 「さぁ、覚えてないな・・・
何せ記憶抹殺罪だからな」
H 「俺に北海道で何をさせるつもりだ?」
H 「他に名を残す方法はあるだろうか?」
私 「なんだろ、ヒグマに食べられるとか」
H 「あまりにありふれている」
たしかに、北海道民の死因第1位は
クマに食べられることだと聞いたことがある。
この問題には結論は出なかった。
その後、話は別の話題に移った。
H 「最近家を買ったという方に
お呼ばれすることになった。
どんなお祝いの言葉を贈ったらいいだろう?」
私 「首都直下型地震って知ってる?」
H 「・・・」
私 (ポチッ)
\プリキュアッ!/