先日、友人と会った時、
友人がこんなことを言っていた。
「今度友達の結婚式で余興を考えることになった。
でも一体何すればいいのかなぁ」
結婚式？
結婚式と聞いては黙っていられない。
なんと言っても私は周りから
ネオブライダルプランナーズ
と呼ばれている。
今日は私が直々に理想の結婚式をプロデュースしよう。
さて、結婚式の余興でまず挙げられるのは、
スライドやムービーの作成だ。
初心者はここでつまずく。
だが、安心してほしい。
きちんと解決策を教えよう。
ここで活躍するのはパワーポイントだ。
会議のプレゼン資料を作る要領で、
パワーポイントを操ろう。
新郎新婦の収入の推移をグラフ化したり、
友人と過ごした時間や親密度を
数曲線で表すと良い。
そうすれば
「こんなに仕事ができる友人がいる」
という事実を皆に知らしめることができる。
そうすれば新郎新婦の親族に
圧倒的安心感を与えることができるはずだ。
これができる社会人というものである。
続いてはスピーチを頼まれるかもしれない。
そしてスピーチを作り始めると、
友人との思い出や感傷を
盛り込みたくなる誘惑に駆られるだろう。
だが、顧客が求めている物は、
我々の主観ではない。
客観的事実だ。
そしてスピーチと労働時間は、
短ければ短いほど良い。
簡潔に、事実だけを述べよう。
2013年4月1日 私、友、遭遇
同8月12日 私、友、印度支那旅行出発
同8月16日 私、友、別離
・・・
といった具合だ。
そうこうしている内に
結婚式のラスボスが迫ってくる。
新郎新婦の前に
巨大なウェディングケーキが
立ちはだかる。
新郎新婦が直面する最初の試練だ。
新郎新婦は2人のパワーを合わせた聖剣で、
これを倒そうとするだろう。
だが、もしかしたら、
それでは足りないかもしれない。
そこであなたの出番だ。
3人の力を合わせて倒すんだ。
2人ではできないことも、
3人ならばできる。
あとはウェディングケーキの亡骸を
50等分ぐらいに切り刻み、
参加者前全員に配れば良い。
仲間と共に獲物を狩り、
それを皆で食すことによって、
一体感を高める。
結婚式はそんな儀式のはずだ。
少なくとも私の育った村では
そういうことになっていた。
ここまでやればもう一人前。
ネオブライダルプランナーズの仲間入りだ。
