だいたい日刊 覇権村

実益のないことしか書かない 毎日21時更新予定

教養としての深海魚 1

教養というものは、知っている深海魚の数に比例する。

私は常々そう思う。

深海のような深い教養を得たいなら、

とにかく深海魚を知る事が重要だ。

今日は深海魚を紹介しよう。

 

フウセンウナギ

 

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かなりメジャーな深海魚だと思う。

きっと一度は見たことがあるだろう。

彼らの特徴は、とにかくその巨大な口だ。

ひたすらでかい。

ただただでかい。

これ、魚じゃなくて、もはや口じゃん。

そんなツッコミがよく入る。

 

深海ではマスクをして泳いでおり、

夜道で「私、きれい?」と聞いてくる。

そしてYesと言おうが、Noと言おうが、

結局ばりむしゃあ、と食べられてしまう。

そんな深海都市伝説がある。

だが、それはデマだ。

深海魚はマスクなんかしないし、

彼らは多くを語らない。

口を開くのは獲物を食べる時のみだ。

 

獲物を狩る時は、もちろん丸呑み一択である。

そして一見すると、

ひたすら大口あけて獲物を追い回す。

そんな脳みそ筋肉なパワープレイしか

できないように思える。

 

だが、見た目とは裏腹に、

彼らは意外と知性派だ。

尻尾には発光器がついており、

これで獲物を引き寄せる。

これを利用したのが、

いわゆる

引き寄せの法則

というやつだろう。

何か餌となるような物をちらつかせ、

対象を引き寄せる。

そしてライバル企業や恋敵といった

獲物をまるっと捕食する。

多分、そういう自然法則のことなんだと思う。

 

ダイオウグソクムシ

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教養というより、もはや常識と化している。

外見を一言で言うならば、

深海の巨大ダンゴムシといったところか。

その殻は厚く、外から刺激を受けると

すぐに丸まろうとする。  

防御力は高く、社交性は低く、

他者とのコミュニケーションを頑なに拒む。

そして何か気に入らないことがあると、

数ヶ月ものハンガーストライキに入ったりする。

そうやって傷つきやすい自分を守るわけだ。

自分の殻に引きこもることの大切さ、尊さ。

そうしたことを教えてくれる。

 

・ナガヅエエソ 

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彼らはとても画期的な魚だ。

なにせ泳がない。

尾ビレと腹ビレを三脚のように立って、

海底を突っ立っているだけだ。

そして口を空けて、獲物が流れてくるのを

ひたすら待っている。

魚としてのアイデンティティ

放棄しているとしか思えない。

 

だが、そんな生活スタイルだからこそ、

人気を集めるのかもしれない。

彼らが魚であることを止めたように、

我々も人間を止めて、

自由に生きた方がいいのだ。

 

ところでこの魚、

「生き方は良いが、見た目は気持ち悪い」

という心無いクレームを受けることがある。

だが、ちょっと見方を変えてみよう。

彼らは自分で泳ぐことはないが、

移動することはある。

それは海流が来た時だ。

この深海に吹く風が吹いた時、

エラを大きく広げ、

タンポポのように

ぽわぽわと流れていく。

 

そう、彼らは海底に舞うタンポポなのだ。

そう考えるとかわいくないですか?

ないですよね。

おわりです。