だいたい日刊 覇権村

実益のないことしか書かない 毎日21時更新予定

増えすぎたビニール傘をどうするか

みなさんの玄関には、

一体どれぐらいのビニール傘が

生息しているだろうか?

我が家では大量発生している。

もはや手がつけられない。


ビニール傘のライフサイクルとは、

以下のようなものだ。

まず、春になると活動を開始する。

次に、梅雨あたりで繁殖期を迎える。

そしてゲリラ豪雨の季節になるとピークに達し、

雨が少なくなるに従って、

徐々に個体数は減っていく。

そして冬には大体死滅する。

そのはずだ。 


だが、今年は例年に比べて

明らかに増殖ペースが早い。

理由はゲリラ豪雨の多さや、

私の野生の勘の衰えなど、

様々な点が上げられる。

だが、とにかく多い。

そこら中にうようよいる。

玄関は完全にビニール傘の楽園である。

ここまで増えると害虫だ。

残念ながら駆除しなければならない。


では、どうやってビニール傘を間引くかだ。

一本ずつ叩き折るというのでは、

あまりに人道に反する。

いや、もとよりビニール傘に人権などないのだが。

ともあれ、あまり良い気分はしない。


そこで台風である。

自然の力を利用しよう。

具体的には、そこらへんにいる

ビニール傘を、手当たり次第につかみ、

外でどんどん開いていくのだ。

獅子は我が子を千尋の谷に突き落とすという。

私はビニール傘を千ヘクトパスカルの嵐に

突き落とすのだ。


こうすると、ほとんどの個体は即死する。

そして効率的に間引きが進む。

無慈悲に思うだろうか?  

だが、これはビニール傘にとっても

悪い話ばかりではない。

まず、完全駆除と違い、

生き残るチャンスがあるということ。

そして何より、進化を促される。

過酷な環境に投げ込まれることにより、

生物は自らを成長させる。

そして最も強い個体が生き残る。

適者生存。

進化の法則である。

こうして今年も様々なタイプの

新種ビニール傘が現れることだろう。

そしてその先に最強のビニール傘が生まれるが、

結局はすべて不燃ゴミに出すという寸法だ。