だいたい日刊 覇権村

実益のないことしか書かない 毎日21時更新予定

登山の楽しみ

先日のドライブの続き

私は友人の運転でドライブへ行った。
友人はドライブが大好きだ。   
運転中は、いつになく上機嫌だった。
友 「ヒィィィイーーーハァァァアアー!」
私 「はしゃいでいるな」 
友 「俺は車に乗ってるときは活きが良いんだ」
私 「普段はヌタウナギみたいなテンションなのに」
友 「その通りだな、なんでなんだろうな」

私 「ところで、高速で煽られたらどうする?
ぶっちぎるの?」   
友 「いや、瞬時に譲る。
速やかに譲る。
大切なのは譲り合いの心なんだ」
私 「一方的に譲ってないか?
いや、実際その方が助かるのだが」 
幸いにも高速で煽り運転
遭遇することはなかった。
そのおかげで今こうして無事に
ブログを書くことができている。

さて、ドライブに出たはいいが、
あまり目的地は定まっていなかった。
なので、とりあえず伊豆の方へ向かった。
人は目的地がないと、
とりあえず伊豆に向かう生き物なのだ。

しばらくして伊豆へ着くと、
今度は山へと向かっていった。
人は目的地がないと、
とりあえず高いところに
上ってしまう生き物なのだ。
我々は山深くへと足を伸ばした。

山道は当然のごとくカーブが多い。
あっちへ揺られ、こっちへ揺られの
繰り返しだった。
友人は山道が大好きなので楽しそうだが、
私は高所恐怖症だ。
私はカーブに差し掛かる度に、
そのままスリップして
崖下へ落下するメガロ妄想に取り憑かれ、
カーブごとに臨死体験を味わっていた。

私 「コワイ!死ぬ!死んじゃう!」
友 「死なんよ」
私 「あのガードレールを突き破って、
崖下に落ちたら死ぬ!」
友 「それは死ぬな・・・。
これでも一応セーブしてるつもりなのだが。
ぶっださんは、か弱い存在だから。
スピード出したら壊れちゃうかな。
瓦解しちゃうかな。
って思ってな」
私 「瓦解しそう。
一刻も早く降りよう。
私がバラバラになる前に」

私がそう言うと、友人は残念そうな
表情を浮かべた。
私 「なんでそんなに山好きなんだ?」
友 「実は俺の趣味は登山なんだ。
山の良さは、歩いて登ってもわからない。
車で登るのが本当の登山だ」
私 「ドライブスルー形式の登山だな。
今度登山好きの人に
その話を出してみると良い。
きっと楽しいことになるよ」
友 「ぶっだの趣味は?」
私 「下山」
我々は下山した。