今日は帰り道、こんな看板を見つけた。
知 「角煮マイル・・・良い。
角煮マイル貯めたい」
私 「貯めてどこ行くの?」
知 「ここではないどこかへ・・・」
私 「あ、私も私も。行こう行こう」
そういうわけで店に入った。
入るとメニューを渡され、
しばしの間、悩んだ。
そして知人はラーメンを、
私は汁なし担々麺を注文した。
しかし、そこに角煮の姿は無い。
我々は下等な生き物なので、
すでに角煮のことは忘れていた。
だが、そんなことは、
どうだっていいじゃないか。
そんなことはすでに過去の話。
大切なのは「今」
そして「未来」なんだ。
我々は過去を振り返らず、
今と未来とラーメンだけを
見つめることにした。
しばらくすると、
過去を代償にして得た
ラーメンが出てきた。
早速、知人は先に食べ始めた。
私 「どう?」
知 「ギトギト」
そして彼は口をつぐんだ。
以降、ラーメンについては、
何ら言及しなかった。
一方、しばらくすると
私の品も回ってきた。
麺とダークマターを足して、
2で割ったみたいな料理だ・・・。
私は恐る恐る食べ始めた。
知 「どう?」
私 「ス・・・(無言で渡す)」
知 「えっ?!辛!
っていうか痛っ!なんて味だ!
いや、これは味ではない。
味を超越した何かだ」
私は無言で味を超越した何かを食べた。
我々の手から今という時間が
こぼれ落ちていくのを感じた。