昨日は、ひな祭りだった。
みんなは雛人形は飾っただろうか?
雛人形社会は非常に複雑な社会だ。
その華やかな世界の背後には、
大きな歪みや社会的矛盾が存在する。
中でもカースト制の存在は、
最も有名な問題だ。
そこには今でも多くの
身分差別が残っている。
クローズアップしながら、
雛人形を考察していきたい。
・仕丁
奴隷階層。
様々な雑用を押しつけられ、
過酷な奴隷労働を強いられている。
移動の自由や職業選択の自由はなく、
参政権も与えられていない。
時々反乱を起こすが、
そのたびにお雛様達の圧倒的パワーにより
鎮圧されている。
・随臣
下層市民。
もっぱら肉体労働に従事し、
軍役などが課せられる。
仕丁と同様に参政権は与えられていない。
だが、権利なき武装集団の存在は、
雛人形社会の大きな不安定要素となっている。
・五人囃子
中産階級。
経済の発展により
台頭してきた新興階層。
経済的ゆとりがあるため、
文化への投資も積極的に行う。
更なる上流階層である三人官女を真似て、
楽器や歌を嗜んだりしている。
だが、そうした態度は、三人官女から
スノッブ(俗物主義者)と呼ばれ、
蔑まれている。
五人囃子と三人官女の関係は、
産業革命期におけるイギリスの
酷似している。
・三人官女
貴族階級。
各種の免税特権を有し、
優雅な余暇を過ごす。
和歌や漢詩などの古典教養を身につけ、
白金台や田園調布に住んでいる。
・お雛様、お内裏様
彼らこそがヘッドだ。
絶対王政期を経て、
絶大な権力を獲得し、
王者として君臨する。
過去には太陽王の異名を
持ったお内裏様も存在した。(お内裏 14世)
その力は凄まじく、
仕丁がお茶をこぼそうものなら
簡単に首が飛ぶ。
だが、長年にわたる弾圧により、
着実に社会的矛盾が生じている。
近年では革命(雛壇返し)も噂されている。
雛人形社会は崩壊間近だ。
もし見かけても、
近寄らないのが賢明だろう。