今週のお題「雨の日の楽しみ方」
雨は良い。
古来より日本人は雨を好み、
趣深い楽しみ方をしてきた。
和歌を詠んだり、俳句を作るなどして、
情緒豊かな営みを育んできた。
だが、現代の雨の楽しみ方は、
科学的に正しい手順と方法がある。
それらを踏まえれば、
きっと最大限の楽しみが得られるだろう。
今日は適切な雨の日の楽しみ方を
書いていこうと思う。
まず、重要なのは時期だ。
具体的に言うなら夏がベストである。
今はまだシーズンではない。
とてもじゃないが、雨を楽しめる季節とは言えない。
もう少し辛抱強く待つ必要がある。
夏が到来したら、次は場所だ。
場所はビジネスホテルなんかに宿泊しよう。
値段はそんなに高くなくても構わない。
地方は沖縄だろうが、
北海道だろうがどこでも良い。
要点はもっと別の場所にある。
まず、2階以上であることは必須だ。
1階のような地上にへばりついていたのでは、
楽しむことはできない。
しかし、高層すぎてもいけない。
3~5階が個人的におすすめだ。
部屋は大きな道路に面した所が良い。
人々が行き交い、賑やかな場所がベストだ。
みんなの笑顔が見れる、
そんな素敵な場所がいいなって。
そして最後に、やるなら快晴の日に限る。
「なんでや!雨の日やないんか!」
と言う大阪人の方がいるかもしれない。
だが、その言葉をグッと飲み込み、
今は耐えて欲しい。
そうすればきっと良いものが見れる。
夏の暑い日、ホテルにこもりながら、
じっとその時を待つ。
外はジリジリと日射しが差す。
しばらくすると急に雲がかかり、
みるみるうちに雷雨になる。
来た、ゲリラ豪雨だ!
突然の大雨で、
人々はびしょぐちゃの濡れ鼠になり、
大混乱に陥る。
その光景を、ガウンを着て、
ワイングラスを傾けながら眺め、
悦に浸る。
紳士の嗜みである。
これが雨の日の正しい楽しみ方というものだ。