先日、帰り道にゲーセンに通りがかると、
1台のUFOキャッチャーが置いてあった。
そのまま通り過ぎようとしたが、
偶然その中にいるピカチュウと目が合った。
その目は、
「ピカピカ!ピカピカピカー!」
(おい、そこの若ぇの。俺をゲットしてくれ)
と言っているのは明白だった。
気づけば私はUFOキャッチャーの前に立っていた。
そして硬貨を入れたのだった。
私は何かに取り憑かれたようにボタンを押した。
すると、なんと1発で取れてしまった。
モンスターボールなしで、
ポケモンをゲットできてしまった。
もうポケモンマスターになろうかな・・・
良いことはそれだけではなかった。
それは帰りの電車内でのことだ。
私がピカチュウを抱えながら乗車すると、
混んでいるはずの車内が一気にすいた。
それも私の周りだけ。
きっとピカチュウパワーだろう。
「俺はこいつと旅に出る!」
と言ったサトシの気持ちが理解できた。
こいつとならどこまでも行ける。
そんな気にさせられた。
さすがはピカチュウだ。
最寄り駅に着いた時、
すでに深夜で外は真っ暗だった。
だが、ひと気のない夜道も、
ピカチュウと一緒なら怖くはなかった。
ピカチュウとなら何だってできる。
私は強く確信した。
そして地元の治安情報メーリスでは、
こんな通知が流れたことだろう。
【不審者情報】
夜道で男がピカチュウを鷲掴みにして歩く事案が発生。