ブレスレットをつけている人を
よく見かける。
私の周りにも何人かいる。
ブレスレットをつける意味とは何だろう？
今日はそれを考えたい。
まず考えるべきはあの形状だ。
あれが手錠から鎖と鍵を
外したものであることは、
誰でも思うことである。
鎖なき手錠。
鍵なき手錠。
それはすなわち、
「俺達は自由だ！」
「俺達は解放されなければならない！」
という政治的メッセージの表れだ。
よく使われている。
これをつけている人は多い。
試しに通勤ラッシュ時の車内から、
疲れた目のおじさんをさらってきて、
衣服ひん剥いてみよう。
すると、その多くが
隠しブレスレットをつけているのがわかる。
皆、陰ながら労働環境是正を訴えている。
誰もが隠れきりしたんのような存在だ。
だが、ブレスレットには、
他の意味合いもある。
以前、友人がつけているブレスレットを
触らせてもらったことがある。
それは金属製だった。
そして、ずっしりとした重量感は、
ずっと手に残るものだ。
私はハッと気がついた。
例えば、私がブレスレット使いに
いきなり殴りかかったとしよう。
不意打ちならば先制できて、
しばらくは優勢に戦えるかもしれない。
だが、しばらく殴り合っている内に、
ふと相手は動きを止める。
そしてこうつぶやく。
「やれやれ、どうやら俺を
本気にさせてしまったようだな」
相手はつけているブレスレットを外し、
近くに投げ捨てる。
ズゥン！
地面にめり込むブレスレット。
みるみる内に上昇する戦闘力。
そして次の瞬間には、
こちらはネギトロにされているのだ。
バトル系の漫画でよくあるやつである。
ブレスレット使いを襲撃してはいけない。
彼らは戦いを好む者達だ・・・
