だいたい日刊 覇権村

実益のないことしか書かない 毎日21時更新予定

階段との戦い

日常的に利用している

とある階段には、魔が潜んでいる。

私はこの階段を上る時、

本当によく転ぶのだ。

そのため、この階段は、

仏殺しの階段と呼ばれている。

私の人生は、この階段との戦い

と言ってもいい。

 

いつもこの階段を上る時は、

慎重に慎重を重ねている。

だが、階段の中ほどあたりで、

「足元がお留守ですよ」

とばかりにいつも足元をすくわれる。

無論、気をつけてない時など、

一撃である。

 

そういうわけで、我々は常に

足元を巡って戦いを繰り広げてきた。

 

しかし、今日は

大量の買い物をしてきて、

両手がふさがっていた。

重さも結構なもので、

ふらふらである。

 

これだけ大量の戦略物資を

輸送しているのに、守りは手薄。

戦争映画なら確実に敵が

襲撃してくるパターンだ。

 

まして私の天敵である階段が、

この機を逃すはずもない。

私は敵襲に備えた。

 

一段ずつ着実に。

数段上ると休憩を入れ、

買ってきたポカリスエット

ぐびぐび飲んだ。

 

とりわけ階段の中ほどは、

慎重に慎重を重ねた。

ゲリラが襲ってくるとしたら、

この辺である。

 

私は常に足元を見ながら、

着実に歩を進めた。

そして何とか中ほどを超えた。

 

「勝った・・・」

 

私は内心で勝利の愉悦を感じ、

意気揚々と上ったが、

最終段でやられて

持っていた卵はめちゃくちゃになった。

 

 

 

 

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