今日はデパートで、
高性能霧吹きが売っていた。
「新製品!」
「高性能!」
「粒子が細かい!」
という売り文句だ。
とりわけ粒子が細かいのは嬉しい。
多分、今流行りの素粒子という奴だろう。
きっとノーベル賞クラスの技術を
駆使した霧吹きなのだと思う。
私は迷わず購入した。
帰ったら早速使ってみよう。
だが、帰宅後に大きな問題に気づいた。
我が家では、霧吹きも素粒子も、
全く必要としていないことだ。
これには途方に暮れた。
給付金を当てにして、
金遣いが荒くなっているようだ。
だが、様々なことを考えている内に、
もうじき高性能霧吹きの時代が
やってくることに気づいた。
それは冬だ。
冬になれば空気が乾燥する。
ならば、部屋を潤すためには、
高性能霧吹きに頼る他ない。
私は高性能霧吹きを箱にしまい、
冬になるまで取っておくことにした。
きっとコロナ禍のマスクのように、
冬は高性能霧吹きの価格は
暴騰するだろう。
そうなった時、私の先見性は
きっと証明されるはずだ。
是非覚えておいてほしい。