だいたい日刊 覇権村

実益のないことしか書かない 毎日21時更新予定

はじめてのきりたんぽ

私はきりたんぽを食べたことがなかった。

たしかなまはげがいつも

持っているやつだったろうか。

 

ともあれ、食べたことのない

食べ物というのは、

常に魅力を放つものだ。

 

きりたんぽを見る度に

「おいしそうだな・・・」

といつも思っていた。

 

だが、身の回りにはなく、

食べる機会は全くなかった。

 

しかし、今日はついに

念願のきりたんぽに出会った。

スーパーで大安売りしていたのだ。

私は迷わず5本入りのパックを買った。

 

私は最良の夢に思いを馳せた。

 

「ああ、夢のきりたんぽ。

どんな味なのだろう。

きっともっちりとしていて、

かすかな甘みがあるんだ。

食べるのが楽しみだなぁ」

 

私は帰ってから鍋を作り、

きりたんぽを放り込んだ。

そして、一口食べてみた。

 

「ウッ、想像していたのと違う。

なんかゴワッとしてる・・・

どうしよう、あと4本もある。

1本でもう満足したんだけど・・・

そう、これは一本満足バーなんだ」

 

きりたんぽ=一本満足バー

 

という等式が私の中で成り立った。

 

私はこの見解に満足した。

きりたんぽ達は不満そうだった。

 

 

 

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