ここ数日、スタミナ炒め問題が
我が国を巡る最大の問題だった。
スタミナ炒め作りたいけど、
スタミナ炒めを作るスタミナがない。
内憂外患。
国家滅亡の危機である。
だが、その危機は唐突に
打開されることになった。
今日、町を歩いていると、
近くのボロい中華料理屋に
こんな張り紙があった。
「スタミナ炒め定食 680円」
そうか、自分で作らずとも、
誰かに作ってもらえば、
スタミナ炒めを食べる。
金さえあればスタミナ炒めを
作らせることが可能。
そう、世の中は全て金だ。
金があれば何だって解決できるんだ。
逆に金がなくなれば、
その時が本当の詰みである。
スタミナ炒めを作ってもらう金がない。
それが世界の貧困問題の原因だし、
世界から戦争がなくならない理由である。
うむ、ここらへんのメカニズムを
論文にすれば、次のノーベル賞はもらいだな。
そんなことを考えながら、
店に入り、注文した。
そして、スタミナ炒めを食べた。
超まずかった。
スタミナ炒めは、食べるのにも
スタミナが要ることを知った。
