今週のお題「鬼」
節分だった。
そして、節分ゆえに知人らと
豆を食わねばならない用事があった。
私は豆はそんなに好きではない。
かといって嫌いでもない。
いてもいなくてもどちらでもよい。
私にとって豆は、
そんなどうでもいい存在だ。
だが、節分はそうも言っていられない。
なにせ、年齢と同じ数だけ
豆を食べなければならないのだ。
「ぶっださん、名前的に
たくさん食べないとですね」
と、念を押された。
鬼である。
私はこのようなあだ名を
つけられたばかりに、
2500粒以上食べねばならなかった。
悲しい。
しかし、ある者がこんなことを言った。
「実年齢がアレなら、
精神年齢の数でも良いんじゃないすか」
こうして世界に平和が訪れた。
この者こそ真の仏陀である。
そんなことを思いながら、
豆を7粒ほど食べた。