今日は良いことがあった。
なので、頑張った自分へのご褒美に、
帰りにローストビーフを買って帰った。
私はローストビーフが大好きなのだ。
家に帰宅後、
一口食べてみた。
そして思った。
「かった・・・」
ローストビーフは固かった。
固すぎてまるで歯が立たない。
文字通りの意味で。
私はローストビーフを食べるのに
悪戦苦闘した。
これは食事ではなく、
あごの筋トレでは・・・?
そう思うことも何度かあった。
しかし、しばらくすると、
コツがつかめてきた。
状況を広く捉え、
敵の弱点を発見し、
こちらの最大戦力で
それを破壊する。
ローストビーフを食べることは、
戦争と同じだった。
私はローストビーフを相手取り、
電撃戦を繰り広げた。
長き戦いの末、
私はローストビーフに勝利した。
固いローストビーフを噛ませたら、
こいつの右に出る者はいない、
と言われるほどである。
ローストビーフスレイヤー。
後世の歴史家は私のことを
そう呼称する。