だいたい日刊 覇権村

実益のないことしか書かない 毎日21時更新予定

雨に降られないようにするために

 今朝、家を出る前に天気予報を見た。

 

「夜は大雨になるかもしれないし、

あるいはならないかもしれない」

 

と、村上春樹みたいな予報だった。

果たしてどちらになるだろうか。

 

それを判断する材料として、

私は昨日の出来事を思い返した。

昨日はひょんなことから、

人助けをする機会があった。

 

昨日善いことをしたのだから、

今日はきっと良いことがあるだろう。

あるにちがいない。

いや、あらねばならない。

雨になど降られるわけがない。

 

私はそう信じ、自信を持って

傘を持たずに出かけた。

 

 

そして夜。

案の定賭けに負けて、

私は土砂降りの中で帰った。

 

どろぐしゃの濡れネズミになりながら、

私はなぜこうなってしまったのか

その理由について考えた。

 

思うに、きっと善行が

足りていなかったのだろう。

雨に降られないようにするには、

あまりに徳エネルギーが

不足していたのだ。

 

1人助けた程度では、

気候を変えるほどの力は期待できない。

最低でも人間を1ダースは

助けるべきである。

 

故に、次からは行く途中で、

歩けなくなったおばあさんを背負い、

子供が溺れている池に飛び込んで助け、

刃物を持った暴漢から

身を呈して女性を守り、

武装したテロリストも制圧しよう。

 

そうすればきっと雨に

降られることはない。

そこまでして初めて人は

雨に降られないで済むのだ。

 

私はその遠大な道のりに目眩がした。

が、一つずつ着実に

頑張って行こうと思う。

 

思いつつも私はAmazon

折りたたみ傘を注文した。

これで次からは安心である。

 

 

 

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