前回のつづき
幸運なことに宇都宮駅には
五体満足で到着できた。
駅構内にはこんなものがあった。
最近出土した壁画だ。
かつて宇都宮にも文明が
あったことを示す
貴重な歴史的資料である。
駅を出てみると、
謎の像があった。
恐らく村の掟を破り、
石にされた住民だろう。
私は憐れみの感情を覚えながら、
彼らの無念を眺めた。
しばらくすると、
ただならぬ気配を背後に感じた。
急いで振り返ると、
そこには宇都宮で
最も有名なあの像が・・・!
いや、違う。
こいつじゃない。
そう、餃子像である。
世界三大彫刻に数えられる人類の遺産。
ダヴィデ像、ミロのヴィーナス像、餃子。
美しい・・・
まるでムンクの叫びのようだ・・・
私はあまりの美しさに
長時間立ち尽くしてしまった。
3秒ぐらいか?
いや、5秒ぐらい見てたかもしれない。
「さ、餃子食べよ・・・」
私は世界遺産を後にして、
宇都宮の更なる闇へと向かっていった。
つづく