今日は強いストレスを受けた。
ストレスは人間の心を破壊する。
人間の心を失った私は、
いつも残虐行為に手を
染めてしまう。
取り出してくる物は刃物だ。
これをあるものに突き刺したり、
バラバラにしたりする。
それだけでは飽きたらず、
煮たり焼いたりと、
暴虐の限りを尽くす。
この拷問は長時間に及ぶ。
時間はきっかり40分だ。
その時間が経つと、
散々痛めつけた材料が、
アップルパイに焼き上がる
という寸法だ。
アップルパイは良い。
あれだけ辛く当たったのに、
こんなに甘やかしてくれる
存在は他にいない。
上記の工程を人間に
やろうとすると、
とてもよくないことが起きる。
だが、アップルパイだけは、
我々を裏切らない。
これを食べれば、
嫌なことは大体忘れる。
というより、作っている内に
ほぼ忘れる。
今日は一体何にストレスを
感じたのだったか。
帰りにあんまんを買おうとしたら、
売り切れていたとか、
そういうレベルのストレスだった。
そこまでされては、
もうアップルパイを
作るほかないだろう。
