前回のつづき。
といっても、時系列的には、
大谷資料館の次に行った場所だ。
過去記事を見てもらえれば
わかるが、資料館付近は
大谷石のテリトリーだ。
半径2キロ圏内のあらゆる物体は、
全て大谷石でできている。
圏内に住んでいる人間も、
3年経つと石化してしまうため、
毎年住民を入れ換えているという噂だ。
魔の領域である。
そしてそれは寺も例外ではない。
資料館の近くにこんな寺があった。
大谷石の岩盤をくり抜いて作られている。
中の仏像も大谷石の洞窟に
直に掘られている。
しかし、館内は撮影禁止なので、
イメージをしてほしい。
そうだな・・・皆さんは敦煌をご存じだろうか?
シルクロードの要衝であり、
寺院や仏像は岩盤を
削って作られている。
それをイメージして欲しい。
あれを5000倍ぐらいショボくした感じだ。
2分あれば大体全部見終わる。
ただ境内の雰囲気はとても良かった。
また、近くにこんな仏像があった。
私がこれまで見た仏像の中でも
最もかったるそうな像だ。
大谷石ってそんな重いのだろうか。
寺を出た後、近くに
でかい公園があると知った。
大谷公園という場所だ。
大谷石にちなんだものがあるのだろう。
そちらにも行ってみることにした。
しかし、向かう途中、
近づくにつれ異様な
気配が漂ってきた。
そして、登場したのがこちら。
大谷の守護神、平和観音である。
なんと尊い・・・
さっきの仏像と同じ素材で
作られているはずなのに、
えらい差だ。
こんなものまで大谷石で
作ってしまうなんて。
宇都宮の大谷石は無限大だ。
それにしても大きい。
この偉大さ、高さ、
そして視野の広さ。
かの視点に立てば、
我々のようなちっぽけな存在が
抱えている悩みなんて、
けし粒以下だろう。
そしてこの偉大な者と
同じ視点に立てば、
きっと自身を見つめ直す
ことができるだろう。
もし人生に悩みを
抱えている人はぜひ来てほしい。
そうすれば、きっと
悩みは解決するはずだ。
そんな風に感じた。
私 「で、そこんとこどうなんですか?
やっぱすごいんでしょ!」
観音 「そうやなぁ」
観音 「こんなもんやで」
私 「なるほどぉ」
確かに眺めはそこそこいい。
だが、民家や森をいくつか
見たところでなぁ・・・
根本的な所は何も変わらないだろう。
もし人生に悩みを抱えている人は、
別に来なくてもいい。
多分悩みは解決しない。
それよりカウンセリングとか行った方が良い。
そんな風に感じた。
つづく
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