以前書いた通り、
エアコンが壊れてしまった。
なので、修理の人に来てもらった。
来たのは性格の優しそうな青年だった。
良かった、修理するより
壊す方が得意そうな人じゃなくて。
エアコンは壊れる直前、
すごい音を発していた。
私はそれを録音していた。
「エアコンはどういう不具合が起きましたか?」
と、丁寧に聞かれたので、
録音を聞かせると、
修理の人の目の色が変わり、
「ハッ、これは冷媒ガスの漏れる音!
問題がわかりました!」
と、工事の手配をした。
エアコン修理業者って、
音聞いただけでそこまで
わかってしまうのか?
もし人間の修理業者がいたら、
きっとうめき声を聞いただけで
どこが壊れているのか
わかってしまうのだろうな。
エアコン工事中は、
私は作業員の近くを
ふらふらしていた。
そして、時折、
「ほほう、なるほど」
と、何かわかった風なことを
言ったりしていた。
しかし、実際は何もわからず、
何もわからないうちに
気づいたらエアコンは直っていた。