だいたい日刊 覇権村

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吉見百穴に行ってきた!その1

お盆休みに吉見百穴に行ってきた。
 
吉見百穴とは、歴史教科書で
お馴染みの古墳時代の遺跡だ。
 
お盆は墓参りの季節と言うし、
やはり先祖にご挨拶せねばな。
 
当日、私は準備を整え、
元気よく家のドアを開いた。
 
灼熱の太陽。
 
地獄のような高温。
 
心の中でもう一人の自分が
こうささやいた。
 
「なぁ、墓参りなんて
意味があると思うか?
 
こんな日に行ったら、
お前まで墓に入ることに
なっちまうぜ?
 
それに大切なのは過去じゃない。
 
今だ。今を生きろ。
 
冷房の効いた部屋で
文明の息吹を感じろ。」
 
私の意志はぐらついた。
 
しかし、周りの人達に
「私が本当の墓参りというものを見せてやる!」
などと言ってしまったため、
もはや引くことはできない。
 
行くしかない。
 
私は墓参りへと旅立った。
 
 
吉見百穴は遠かった。
 
電車で国境をまたぎ、
埼玉の地へと入った。
 
そこからさらに北上し、
鴻巣(こうのす)駅で降りた。
 
地名からしてわかる通り、
ここはもはや人間の地ではない。
 
鳥の地だ。
 
しかも、そこからバスで
さらに埼玉の奥地へと
入っていく。
 
建物の数は少なくなり、
圧倒的な田舎の光景が
広がっていった。
 
道に電灯もほとんどないので、
終バスを逃したら命はないだろう。
 
野生のヴェロキラプトルに襲われ、
1人孤独に死ぬほかない。
 
私は帰りの時刻表を
注意深く確認した。
 
 
しばらくバスに揺られていると、
目的地に到着した。
 
降りたのは私だけだった。
 
ここからは1人の戦いだ。
 
遥か先に吉見百穴雄大な姿が見えた。

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冒険の予感を感じた。
 
つづく

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