だいたい日刊 覇権村

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対人折り畳み傘の記憶

今日は雨。

傘を差しながら歩いていると、
折り畳み傘が壊れて苦戦している人がいた。

どうも金具が引っかかって動かないらしい。

その光景を見て、
折り畳み傘の思い出が蘇った。

自分も昔、折り畳み傘を使っていたことがある。

そして、それが故障したことも。

私の傘は、逆に感度が良すぎるのが
問題だった。

ボタンを押すと、シャキーンと伸び、
そしてバッと傘が開く2段構えだ。

しかし、壊れ始めてからは、
軽くボタンに触れただけで
一気に変身が始まってしまう。

先走った戦隊ロボみたいだ。

開花する力を封印するため、
折り畳み傘は固く縛ることにしていた。

しかし、過度な抑圧が折り畳み傘の
自我を暴走させてしまった。

いざ傘を差そうとしてボタンを押すと、
凄まじい速度でシャキーンと伸び、
そのまま傘部分がすっぽ抜けて射出。

そして3mほど離れたところに着弾した瞬間、
傘が勢いよくバッと開き、
周囲の敵を一掃する。

折り畳み傘は凶悪なグレネードランチャーと化してしまった。

運が悪いことに、
この射出兵器を手にしたのは、
小学生の頃だった。

トリガーハッピーな私は、
バシュッという射出音が気に入り、
周りのお友達に乱射しまくった。

しかし、小学生を取り巻く国際秩序は、
侵略者に対して厳しいものだった。

まもなく私は国際社会から制裁を受け、
数週間はぼっちになった。

以来、未だに折り畳み傘を
持ち歩くのには抵抗がある。

 

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