だいたい日刊 覇権村

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Iターン現象発生のための条件

I(アイ)ターン現象という言葉がある。

Iターンと言っても、

このIは「私」という意味のIではない。

一人称がころころ変わって、

自分という存在が不安定になる現象ではない。

 

これはUターン現象と

対比される概念のことだ。

Iターン現象を考える前に、

まずUターン現象を紹介しよう。

 

こちらは田舎から都市部へ来た人が、

また田舎へ戻っていくことだ。

普通は都市部の大学へ進学し、

就職は故郷で行うことを指す。

Uという字が示す通り、

彼らはUターンしている。

 

では、Iターンはどうか?

Iという字を見てみよう。

 

ターン・・・してなくないか?

どう見ても一直線に進んでいるように見える。

もしこれでターンするとなると、 

人は線分ABを往復する点Pのような存在だ。

行きも帰りも完全に一致していないと、

Iターンとは呼べないだろう。

 

そこで重要なのは、帰郷方法だ。

これは来た時と同じ交通手段で

帰らなければならない。

もし行きは夜行バスで、

帰りは自家用ジェットならば、

それはもうIターンではなくUターンだ。

ハンムラビ法典にもあるように、

目には目を、歯には歯を、

夜行バスには夜行バスを、だ。

 

ただ、たとえ同じ経路で帰っても、

まだ安心はできない。

もし大学でしっかりと学び、

別人のように成長して帰って来たとしよう。

Iターン的にはアウトだ。

線分ABを往復する点Pだって、

帰ってくる頃に点Qになっていたら、

数学は崩壊する。

決して許されぬ蛮行だ。

 

もしIターンを行うならば、

田舎を出る前と同じぐらい、

精神状態も退化しなければならない。

大学で学んだことを忘れ、

出身地につく頃には

身も心も高校生に戻っている。

そうでなければそれは

Iターンではなく、Uターンである。

 

もし田舎に戻って、

「一体お前は大学で何を学んできたんだ?」

と言われれば、Iターン合格だ。

おめでとう。

人間的には失格だが。

 

 

 

 

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