旅行記が書きたいなと思って、
これまで何度か旅行をしている。
しかし、旅行に出発すると、
旅行記を書きたいという欲求も
どこかへ出発してしまい、
捕まえることがない。
そして、旅行から帰ってくると、
次の旅行からは旅行記を
書きたいという気持ちが
目の前にあることを発見する。
アキレウスは永遠に亀に
追いつけないというパラドクスがあるが、
旅行記を書こうとする者も永遠に
その気持ちに追いつくことができず、
旅行記を書くことができない。
これは哲学上の難問であり、
すでに私の能力の範疇を超えている。
なので、書けなかったとしても
仕方のないことなのだ。
私は悪くない。