今日は帰り道の途中、
公園の空き地に魔法陣が
描かれているのを目にした。
恐らく近くの小学校の
ひよっ子黒魔導士が描いたのだろう。
「魔法陣はとりあえず踏んでみる」
を国是とする我が国としては、
やはり踏んでみなければ。
それに踏めば攻撃力が上がったり、
金運がUPしたりするかもしれん。
夜の誰もいない公園の魔法陣に足を踏み入れた。
すると、どうだろう。
突然、不審者が異世界から
召喚されてきたみたいだ。
そして、「自分、何やってんだろ・・・」
という自責の感情が沸き上がって来た。
しまった。
これは罠だ。
この魔法陣には対象の力を奪う
術式が組み込まれている。
最近の小学生はやるようになったな。
これなら我が国の黒魔法界も安泰だ。
私はかすかな将来への安心感を感じながら、
魔法陣を出た。