今日は友人のツトム氏と
どじょうを食べに行ってきた。
といっても、最初から
決めていたわけではない。
その場の流れで何となく
どじょうを食べることになった。
我々はこのようにうねうねと
流れに身を任せたどじょうの
ような生を送っている。
そういう意味では、
実質共食いのようなものだ。
どじょうのお店はこちら。
どぜうと書いてどじょうと読む。
店内はどじょう尽くしだ。
メニューも皿もどじょう。
しかし、店員さんはそんなに
どじょうっぽくなかった。
メニューはバラエティ豊かだ。
ツトム氏は意表をついて
クジラの唐揚げを頼んでいた。
私 「クジラなんてあんのか」
ツ 「そうだ。
シーシェパードの連中の顔を
この料理に叩きつけたい。」
私 「ああ、君は反・反捕鯨主義者だったな・・・・」
他にも謎のメニューがあった。
私 「ほねぬきって何だろう」
ツ 「食べると骨抜きになる。
永久に立ち上がれなくなってどじょうになる」
私 「こわい」
私 「こっちのうざくは何だろう」
ツ 「きっとうざいんだと思う。
店員がうざくなる」
私 「1200円出してやることか?」
ツ 「それでも足りなければダブルアップで。
2400円出してもっとうざくしてもらう。」
私 「こっちも相当うざい客だろうな」
ツ 「ごはんと卵だけ安いな。
これだけ頼んだらどうなるだろうな」
私 「すげぇ嫌味言われると思う。
お客さんどぜうみたいですわ~。
生きやすくてうらやましいですわぁ。
みたいな」
料理を待っている間、なぜか
最近まいた除草剤の話になった。
ツ 「この前、家の前に除草剤をまいた。
スグカレールみたいな安っぽい名前のやつ」
私 「奇遇だな、私もこの前まいた。
こっちはネコソギZみたいな
名前だったと思う。」
ツ 「安直すぎやしないか?
もっと教養ある名前の除草剤が欲しい。」
私 「どんな?」
ツ 「カルタゴとか」
*カルタゴ・・・古代において地中海貿易を支配した強国。しかし、第3次ポエニ戦争後、ローマ帝国によって徹底的に破壊された。
私 「不穏すぎる。
コンキスタドールでいこう」
*コンキスタドール・・・スペインによるアメリカ大陸征服者。アステカ文明等を徹底的に破壊した。
ツ 「あんま変わんなくね?」
私 「とりあえず破壊すればいいでしょ」
そうこうしている内に、
クジラの唐揚げが登場した。
おばあちゃんの店員が説明してくれた。
店員「こちら、くじらになります。
給食が懐かしいでしょ?」
ツ 「いや、僕の時代は
もう出なかったですねー」
店員「そう?私の時代ももう
出なかったんですけどねぇ」
ツ 「あー、店員さん僕より若そうですもんね!」
店員「あらまぁ!」
私 「(何なんだ、この会話・・・)」
くじらの唐揚げはおいしかった。
思った以上に臭みがなく、
あっさりしていた。
私も反・反捕鯨主義者になりそうだ。
しばらくすると本命のどぜう丼が届いた。
これが実にうまい。
ところで、これを見て、
何か思い浮かぶものはないだろうか?
そう、ウナギの蒲焼だ。
味もほとんど同じだった。
皆さんもご存じの通り、
どじょうは成長すると、ウナギになる。
なので、ウナギを絶滅させたくなかったら、
たくさんどじょうを育てればいい。
守りたい、このおいしさ。
今日はどじょうという小さい魚から
鯨まで食べられたので、
地球上で泳ぐものはほぼ全て
コンプリートしたと言っていいと思う。