今日は外へ出ると、
壁にセミのぬけがらを見つけた。
3匹もだ。
そういえば、セミのぬけがらを
探さなくなったのは、
いつからだっただろうか。
今日は童心に帰ってみよう。
私は用事先に着くまでの間、
ぬけがらがないかを
意識しながら歩くことにした。
しかし、意外に見つからないものだ。
公園や森の中へわざわざ
分け入ったりしていないのだから、
仕方ないのかもしれない。
目に入るのはコンクリートやビル、
電車や人混みばかりだ。
セミのぬけがらは、
あまり見あたらない。
だが、その代わり、
魂のぬけがらとなっている
死んだ目のサラリーマンを
40匹ぐらい見つけることができた。
こんなところなんだ、
東京って奴は・・・