みんなは思い出の料理はあるだろうか?
私はいくつかある。
その内の1つがペペロンチーノだ。
ペペロンチーノは昔、よく食べた。
とりわけお金がない時に発明した、
ゆでたパスタに塩とオイルを
まぶしただけという貧困層向けの
ペペロンチーノを食べたものだ。
久しぶりにあれを作ってみよう。
そして、昔の思い出を
掘り起こしてみようじゃないか。
そんなわけで5分10秒で作った。
パスタを茹でるのに5分、
オリーブオイルを入れるのに5秒、
塩を入れるのに5秒である。
555(ゴー!ゴー!ゴー!)と威勢が良い。
景気よく口にすると、
懐かしい思い出が次々と
走馬灯のように蘇り、
とても良い気分になることは一切なく、
ただただ味気ない麺が食道を
つるんと通過していった。
ペペロンチーノは貧困の味がした。
おすすめはしない。
ペペロンチーノを食べるなら、
千円握りしめてランチのイタリアンに
行った方がいい。