だいたい日刊 覇権村

実益のないことしか書かない 毎日21時更新予定

縄文展 土偶との出会い

先日は錯視によりエッシャー展を断念した。

だが、上野には他にもたくさん美術館があり、

様々な展覧会をやっている。

そしてエッシャーの代わりに

文展へ行った。


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その感想を書こうと思う。

 

まず、縄文展は縄文展というだけあって、

多くの縄文人で満ち溢れていた。

マンモス狩り帰りのOLや、

石斧や黒曜石の矢尻を携えた武器商人、

他にも釣り針職人などが、

あたりをうろついている。

もちろん会場は高床式倉庫だ。

最新鋭のテクノロジーを駆使した

ネズミ返しがついており、

齧歯類の侵入を拒む。

私はそれらに感銘を受けながら、

会場へ入った。

 

中は様々な縄文土器が立ち並ぶ。 
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オーソドックスな土器から、

火焔式土器まで多種多様だ。

それらを見ていると、

「わぁ~、胸が土器土器する~」

という心の声が聞こえたが、

聞かなかったことにした。

私は感情を殺して先に進んだ。

 

土器以外にも釣り針や黒曜石など、

多くの縄文アイテムがあった。

だが、やはり主役は、

なんといっても土偶だ。

土偶・・・それは人間の三大欲求、

土偶、埴輪、古墳の内の1つ。

ここにはそうした原初の欲求を満たす

様々な土偶があった。

それらを見ていると、

なんだか幸せな気分になる。

 

しかし、しばらくすると、

私は見るだけでは

満足できなくなっていった。

見ているだけでは我慢できない。

なんとしても土偶が欲しい。

そのためには物々交換が必要だ。

私は交換できそうな物がないか、

ポケットの中を見てみた。

だが、そこにあるのは、

夕飯のために拾っておいた

どんぐりだけだ。

一応試しにスタッフに渡してみたが、

即座に貝塚に捨てられた。

 

何か、何か交換できるものはないか?

ここで私はハッと気づいた。

私が村を出る時に長老から、

「本当に困った時に開けなさい」

と、小袋を持たされていたのだ。

今こそそれを使う時だ。

私は恐る恐る袋を開いた。

すると中から美しい勾玉が出てきた。

これならいける!

私はすぐさまそれを交換し、

無事、土偶を手に入れた。


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これで私ももう立派な縄文人だ。

私は満足感と土偶を胸に抱き、

竪穴式住居へと帰っていった。