物干し竿を特殊な使い方をしていたら、
へし折れてしまった。
なので、新しいのを買いに行った。
皆さんもご存知の通り、
物干し竿には様々な種類がある。
護身用の物干し竿に狩猟用の物干し竿、
コレクション用、鑑賞用等々。
一般店では買えないが、
軍用の物干し竿になると、
非常食、救急キット、予備弾薬が
中に詰め込まれている。
非常時にはバズーカ砲にもなる。
是非とも一本は欲しいところだ。
私は護身用の物干し竿を求めて、
地元の鍛冶屋へ行った。
店内に入ると、気難しそうな
鍛冶屋の老人がいた。
炉で金属を溶かし、
物干し竿を打っている。
老人は振り向きもせず、
こちらに声を放った。
「おい坊主、何が欲しい？」
私は慌てて店内を見渡し、
偶然目についたオリハルコン製の
物干し竿を指さした。
だが、老人はそれには目もくれず、
鉄製の物干し竿をこちらに放った。
「え、これじゃないんですけど」
と、私は言った。
すると、老人は静かに首を振り、
「お前にはまだ早い」
と答えた。
私は落胆しながら店を出ようとした。
すると、後ろから声が聞こえた。
「また来い。
お前が本当の強者だと証明できた時、
この物干し竿をくれてやろう」
私はハッとした。
そして、強くならねば、
と心に決めた。
とりあえず、起きたら素振り100回。
これを毎日続けようと思う。
